本記事では中学英語レベルはマスターしている、もしくは中学英語の復習を終えた社会人向けに高校英語の復習にオススメ教材と勉強法など解説していきます。
はじめに、わたしのオススメする教材や学習法は「英語嫌いだった」経験をもとにしたものであることをお断りしておきます。
世の中には完璧なバイリンガルともいえる、英語の達人があふれています。そういった人たちが英語学習についてはすでにいろんな方法を提唱していますよね。
ぶっちゃけ今さら英語の勉強法についてわたしが語る必要もないのかなと思わないでもありません。
それでもあえて英語学習についての記事を書いている理由は、英語が好きな達人たちとは違う視点からの勉強法を提案できると考えているからです。
「英語が学生時代から嫌いで勉強が続かない」
「英語がとにかく苦手だけど英語力をあげたい」
といった人たちにとっては、どんなに詳しく優しくていねいに説明されている教材でも苦痛を感じたりするものです。
だから「踊って唱える英語構文(仮題)」「マンガで楽しく英文法(仮題)」とか「歌うだけで覚える英単語(仮題)」など楽にできそうなものについつい手をだしてしまう。そして薄い内容のものをなぞるだけになってしまう。
社会人の時間は貴重です。せっかくやり直し英語に真剣に取り組むなら苦痛はなるべく少なく、でも意味のある勉強ができたほうがいいです。そのお手伝いができれば嬉しく思います。
メインは英文法です
わたしのオススメ教材は2つ↓
All in one basic
Evergreen
上記どちらか自分に向いているものを選びましょう。
All in one basic は例文が約900と数をきけばウンザリするかもしれませんが、高校英語の文法、語法だけでなく単語熟語もトータルで学べるのでとても効率がいいですよ。
中学英語の復習方法の記事ででオススメした教材「くもんの中学英文法」の使い方のところでも解説しましたが、例文の和訳ができるようになることをゴールにするのがコツです。
文法解説は読みましょう。かなりわかりやすく説明されていると思います。読んでもスッキリ理解できないところはいったん保留にして先に進みましょう。
CDで音声も聞けますが、公式サイトで無料、有料のアプリをダウンロードできますので通勤や昼休みなどのスキマ時間にエクササイズできるのもいいですね。
Evergreenは問題集ではなく参考書です。わたしはこのEvergreenの前身であるForestという参考書を通訳学校に通っていた時代、やり直し英語の教材として使用しました。
とにかく文法用語にアレルギーがあり、文法書をまともに読んだことのなかったわたしでも通読するのが苦にはならなかったことが驚きでした。
ただし、参考書を読んで「ほぉー、なるほど」と思っているだけでは身につかないんですよね。
知識の定着には例文の和訳をきっちりできるようにしていきましょう。
Evergreenの文法解説を読み、例文を和訳していきましょう。もし和訳がサッとできなければカード化して、スキマ時間に読み返すといいですよ。
Evergreenの例文もAll in one basicと同じく文法項目をバランスよく含んでいて良質です。
All in one basicとEvergreenのどちらを選択するかは、それぞれの相性があるので好みでいいと思います。音声があるのを重視するならAll in one basicになりますね。
重要なのは、どちらが苦痛なくやり通せるかという事ですから、自分にあっているものを選びましょう。
そして例文の和訳や文法解説でどうしても理解できないところを解決したい場合は、安価な月額費のオンライン英会話を受講して日本人講師に質問するといいですよ。
文法については完全に理解できなくても学習を継続しているうちにスッキリしてくることが多いです。わたしのようなアバウトな人なら不明なところにあまりこだわらずに先にすすめていっても大丈夫です。
リーディングについては中学英語の復習についての記事でも書いたように、自分が読みたいものを最優先にしてください。
マンガの英語版
日本人作家のフィクション・ノンフィクションの英訳版
海外ドラマのシナリオ
自分の趣味に関連する海外の雑誌やHPの記事
どれを選んでも、難易度は高いです。それでも高校生向けの英文解釈や長文読解の問題集をするよりは楽しく継続しやすいはず。
英文に詳しい解説がどうしてもほしい、全て文法的に理解できないと耐えられない、という人は中高生向けの英文解釈の参考書や問題集か詳しい注釈つきのリーディング教材をするしかないと思います。
残念ながらわたし自身が英文解釈について問題集をやりとげたことがないので、ここで教材の紹介ができません…
文法をひと通り終えてリーディングに取り組む段階で、必ずスラッシュリーディングを学んでおきましょう
スラッシュリーディングとは文を意味のかたまりごとに区切って前から読んでいくことです。
たとえば↓のような英文を
Being a mammal has its benefits.
Capable of regulating their body temperature internally, they can
live in colder climates – much colder than reptiles or other cold-
blooded animals.
↓のように区切ります
Being a mammal / has its benefits.
Capable of regulating / their body temperature internally,
/ they can live/ in colder climates – / much colder than reptiles
/or other cold-blooded animals.
そして↓のように、スラッシュの中のカタマリごとに前から意味を取っていきます。
Being a mammal / has its benefits.
哺乳類であること メリットがある
Capable of regulating / their body temperature internally,
調整する能力 内部で体温を
/ they can live
彼らは生活できる
/ in colder climates – / much colder than / reptiles
より寒い気候で よりもずっと寒い 爬虫類
/ or other cold-blooded animals.
または他の冷血動物
(和訳)※哺乳類であることにはメリットがある。体温を内部で調整できるので爬虫類や他の冷血動物よりずっと寒い気候でも生活できる。
前から読んでいって和訳のように理解できればOKです。
ザックリな説明になってしまいましたが、「スラッシュリーディング」でググってみたら詳細に解説されているサイトもたくさんありますので、確認してくださいね。
注意点があります。スラッシュリーディングに進む前にかならず中学高校レベルの英文法基礎は復習しておきましょう。
基礎的な文法の土台なしにスラッシュリーディングに取り組んでもプラスにはなりません。逆にフィーリングでデタラメな読み方をするようになるリスクがあります。
スラッシュリーディングで紹介できる市販の教材はあまりないのですが、あえてオススメするとしたら↓でしょうか。
スラッシュの入った英文を頭から訳せるように工夫がこらされています。これは中学生用の教材なので、わたしがスラッシュリーディングは高校基礎を終えてから!と主張しているのとは矛盾しています。
基礎固めをしてからスラッシュリーディングをしたほうが良いというのはわたし個人の意見です。文法をひと通りザックリでも理解したうえで、前から英文をぶつ切りにして訳していくように習慣づけるという順序の方がいいと考えています。
あとは応用学習を継続していくだけです
中学英語の復習、高校英語の復習からスラッシュリーディングまで終えればあとは単語力の強化(関連記事参照)と並行して本を読んだりドラマや英語の視聴を継続しましょう。