英語学習

 海外ドラマ「ホワイトカラー」で英語の勉強【具体的に解説していきます】

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ドラマ「ホワイトカラー」への愛を別記事にて熱く語りましたが、本記事ではこのドラマを使って英語の勉強を一緒ににやっていきましょう。

取り上げるのはエピソードまるごとではなく一部ですが、海外ドラマを使ってどのように学習していくか、より明確なイメージを持ってもらえたらと思います。

日本語訳つきのスクリプト(脚本)が市販されていなくてもメジャーなドラマであれば、スクリプトの原本がネット上にありますのでそれを使用します。

わたし自身は「ホワイトカラー」を英語の勉強のために使用してなくて、単純に好きでしつこく鑑賞しています。

日本で販売されているコンパクトDVDボックスとアメリカで販売されているDVDコンプリートBOXの両方を所有しているぐらいハマってます。

日本語版には日本語字幕、英語字幕の両方と日本語吹き替えがあり、自由に切り替えができますから英語の勉強のためには日本語版のDVDのほうが適しています。

Huluなど有料の動画サービスで英語字幕が利用できるのであればそれでもかまいません。ただ英語字幕を表示させながら日本語の吹き替えを聞く、というかんじでの組み合わせは難しそうですね。

とはいえ英語で書かれたスクリプト(脚本)を読んで理解していくことがメインなので、何なら英語字幕や日本語吹き替えなしでも勉強は可能です。

最低でも英語音声+日本語字幕+スクリプトは必要と考えて下さいね。

ステップ1: ひとつエピソードを選択して数回ふつうに視聴する

わたしの独断でシーズン1のエピソード1(パイロット)をここでは選びます。このエピソードは他よりすこし時間が長めで約60分。最初は日本語字幕をみながら英語音声でふつうにドラマを楽しんでみましょう。

この段階で英語を聴き取ろうとがんばる必要はありません。数回くり返してみるのは話の流れやキャラクターを把握するためですが、1回でじゅうぶんという人はそれでもいいでしょう。

ステップ2: 英語スクリプトを読みといていく

まずはドラマ名+scriptでググりましょう。

[White Collar  Script]とグーグル検索欄に入力してください。

いくつかのスクリプトサイトがヒットしますが見やすさから選ぶと

[White Collar Transcripts Index - Forever Dreaming]

https://transcripts.foreverdreaming.org/viewforum.php?f=73

がいいでしょう。これはシンプルにセリフだけ書き起こしたものです。

(他のスクリプトサイトだと、俳優の動作を説明していたりBGMの音楽の歌詞まで書き起こされていたりしていました)

スクリプトはできればWordなどにコピペしてプリントアウトしておくことをオススメします。

それではエピソードPilotのスクリプトをざーっと読んでいきましょう。不明な部分はチェックしておきます。不明単語の意味は辞書でしらべましょう。

セリフばかりなのでそれほど時間はかからないと思いますが、ドラマのセリフは英会話のテキストとは違い生の英語表現がちりばめられているため、難しいと感じるかもしれません。

ひととおり読んだらドラマに戻って日本語字幕で再生し、不明でチェックしたところを重点的に確認していきましょう。

ここで初級、中級レベルの人にとっての大きな問題があります。

日本語字幕は英語のセリフに対して内容をギュッと凝縮した文になっているため、ギャップがわりと大きいということです。

重要なところを抜き出してシンプルに訳されているため、かなりセリフが省略されていることも多いです。

それでは日本語吹き替えはどうでしょうか。

わたしは吹き替えでは普段みませんが、今回は英文のセリフに忠実に日本語にされているか確認のため視聴してみました。

ほとんどの部分で、日本語字幕よりはマシなんですが時おり英文どおりではない日本語訳もあります。

たとえばピーターがニールに結婚生活の悩みを相談して

What am I gonna do? 俺はどうしたらいい?

と聞いたら、イラッとしたニールが

Call Dr.Phill, OK? フィル博士に電話したら?(直訳)

と答えているシーンがあります。

この「フィル博士に電話でもしろよ」が字幕、日本語吹き替えとも

「セラピーでも受けろ」

になっているんです。

これはDr.Phillを直訳してフィル博士といっても一般的な日本人は誰のことかわからないからという配慮でしょう。

Dr.Phillについてはググるとわかります。グーグル先生は最高ですね。

アメリカの人気トークショウにでている心理学者で作家でもあるタレントのようです。おそらくテレビ番組で色んな人の相談にのっているんじゃないでしょうか。

こういった疑問についてはある程度ネット検索で調べたらわかると思います。

もうひとつ例をあげますね。

White Collar Transcripts Index - Forever Dreaming

のサイトのスクリプト「01X01-Pilot」, 17行目のセリフです。

10, 000 man-hours to get this close to the Dutchman, and you blow up my evidence.

(字幕)せっかくのダッチマンの証拠があとかたもない。

(日本語吹き替え)証拠がふっとんじまった。必死で捜査してやっとダッチマンに近づいたのに!

実際に直訳してみましょう。man-hourは「工数」という意味ですよね。

get  close toは「~に近づく、接近する」です。

1万工数をかけてこんなにダッチマンに近づいた、そしてオマエは(俺の)証拠をふっとばした。てな感じでしょうか。

1万工数をかけてというのは、つまり”多くの人と時間を費やして”という意味にとれますからそれを意訳すれば日本語吹き替えのように「必死で捜査して」になるんですね。

そして10, 000 man-hours to get this close to the Dutchman,

という文ですが、10,000の前の部分が省略されているようです。

ドラマのセリフの場合、上のセリフのように主語や動詞がバッサリ省略されていることがよくありますので覚えておきましょう。「何だこの文?」と思ったら省略を疑いましょう。

この場合は We have spent を入れたらいいかんじになりそうです。↓

[We have spent] 10, 000 man-hours to get this close to the Dutchman, and...(直訳)我々は大変な人力を費やしてここまでダッチマンに近づいた、そして...

この例のような英文セリフの場合、初級から中級レベルの人は日本語字幕や吹き替えだけで理解していくことが難しいかもしれません。

中級以上のレベルの人はわたしが解説した感じで理解していけると思います。

原則としては独学で英文スクリプトを日本語字幕や吹き替えで確認しながら読み解いていくのですが、どうしても不明なところが多すぎる場合は日本人かネイティブスピーカーの英語講師に質問することをオススメします。

スクールに通っていない、身近に英語の得意な人がいなくてもオンライン英会話などを利用すればリーズナブルな値段で疑問を解消できるでしょう。

あるいはストアカやカフェトークを利用して、1回だけ英語のレッスンを取り疑問点をまとめて聞いてしまうのもアリですね。

ストアカ

https://www.street-academy.com/

カフェトーク

https://cafetalk.com

ドラマでの英語学習でいちばんの難関は英語のスクリプトを理解することです。このステップ2をコンプリートできればあとは簡単です。

ステップ3: 英語字幕を表示して英語音声で視聴

英語字幕をみながら音声を聴いていきます。

英語スクリプトを読みながら音声だけ聴いてもOKですよ。

大事なのは英語音声と英語字幕のみでちゃんと意味が理解できるようになることです。流れを無理なく追えるようになるまで繰り返しましょう。

ステップ4: 英語字幕なし、英語音声だけで視聴もしくは英語音声だけを聴く

ここでは音声のみでの理解をめざします。英語を聴いていちいち日本語に頭の中で直さず意味をとっていけるようにしましょう。

繰り返し聴いているうちに英語を英語で理解する感覚がわかってくるはずです。

ここへ到達するためにもステップ2でしっかりと英文スクリプトを読み解いておきましょう。

ステップ5: 英語音声を流しならいっしょに感情をこめてセリフを言う。スクリプトを役になりきって音読する

俳優の声のトーンやリズムなどをマネていっしょにセリフを言ってみましょう。

そしてこの時にできれば俳優の口の動かし方など観察してみるといいですよ。

発音の基礎、口や舌の動きを勉強していることが前提ですが、ネイティブスピーカーがしっかりと口を動かして発音しているのを確認できます。

ドラマでの英語学習はここまでで完了してもいいと思いますが、さらなるレベルアップを目指す場合はステップ6にトライして下さい。

ステップ6: (オプション)日本語吹き替えを聞きながら英語でセリフを言ってみる

これは特に英語ペラペラを目指すなら有効な方法です。

通訳学校に通っていた時に、留学経験はないけど英語がペラペラだった人が映画を2-3本おぼえるぐらい繰り返し勉強したと言っていました。

その人は日本語の吹き替えを聞きながら英語のセリフを言えるようになるまでやりつくしたとのこと。

わたしはここまでやったことはないのですが、日本国内だけで英語を独学で上級レベルに持っていきたい人にはぜひトライしてほしいです。

企業で社員さんにやり直し英語を教えていた時に、今回紹介したようなドラマでの勉強を実際にやってもらいました。

その時に中学英語の復習を終えたばかりの初級レベルの人だと、どうしても英語スクリプトの理解でつまづいてしまうことが多かったです。

ひとつひとつ一緒に考え、辞書を引き、ググって調査して疑問点を解決していくことで何とかのりきることができました。

この経験から初級レベルの人はドラマでの勉強をする場合に質問できる人を確保する必要があるでしょう。

もし初級レベルでドラマより映画のほうが好きならばスクリーンプレイなど有名な解説つきのスクリプト本が出版されているので、それを使用するのもひとつの手だと思います。

大事なのは自分が好きなものを使って勉強することなので、本記事ではわたしが個人的に好きなホワイトカラーで解説しましたが、映画でもドラマでも「好き」をぜひ優先してくださいね。

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