結論: できます。
30歳でも40歳でも70歳でも本人が留学したいならするべきです。
逆に10代の若い人であっても留学したいという気持ちがないならやめておいたほうがいいでしょう。自分が留学したいと思った時がベストタイミングです。
絶対に必要なのは留学したいという気持ち、海外生活に耐えうる体力、そして資金です。
そもそも日本人って異常なくらい年齢を気にしますよね。
えらそうに言ってしまいましたが、わたしも留学経験がなければわからなかったと思います。
5年間の留学を終えてから日本に帰国後、やたら人から年齢をきかれるようになりました。
派遣社員として企業を転々としていたのですが、職場を変わるたびに同僚の派遣社員の人たちと親しくなる前にまずトシを聞かれる。
アメリカではそういえば年齢をきかれたことが一度もなかったなぁと思いおこして、日本では「とにかく日常的に年齢を確認される」ことに異様さを感じるようになったんです。
これだけ「年齢」にこだわる社会に生きていればもう〇〇歳だから…という思考になっても仕方がないことかもしれませんね。
ひとつ注意点として、海外ではどの国でも年齢は関係なく生きていける、ということではありません。
アジア地域は日本も含めてやはり「年齢」を気にする傾向があると思います。中国、台湾、マレーシア、フィリピンなどは日本とそうかわらないかもしれないです。
北米やヨーロッパ地域ではほとんどないでしょう。
ただし大学の学部や大学院への留学であればハーバード大学のような私立のアイビーリーグ校だと日本のように若者の学生が大半だったりします。
わたしが留学していた州立の短期大学(コミュニティカレッジ)や州立大学は本当に年齢がバラバラでした。
学校や地域によっては差があるので、若い人ばかりだと居心地が悪いとか同年代のクラスメートが多い方がいいという希望があるなら留学前にリサーチしておきましょう。
学校に直接メールで問い合わせてもいいですし、留学エージェントに手続きを依頼する場合は学生の年齢比率など確認してもらうといいと思います。
ニューヨークの語学学校生活をえがく映画「マダム in ニューヨーク」
私が大好きなインド映画です。
姪の結婚式を手伝うためににニューヨークにきたインド人の主婦が語学学校で3週間勉強する様子が描かれています。
主人公は英語がまるでダメな設定で、入学したクラスも初級レベルと推察されますがクラスメートは世界から集まった10代から50代ぐらいまでの人たちです。
クラスの初日にひとりづつ英語で自己紹介するシーンがあります。誰も自分の年齢を言ったりひとに聞いたりもしません。
自分がどんな職業経験があるか、現在何をしているか、何のために語学学校にはいったのかということをつたない英語で話しています。
私が5年間アメリカで大学生活を送った時も、クラス初日に自己紹介をすることがしょっちゅうでしたが同じでした。
なかには40から50代、70代ぐらいのひともいましたし、15才ぐらいの子供も教室に混在していましたが、
「わたしはもう○才で…」とか
「わたしはまだ○才ですが…」とか
言う人はひとりもいませんでした。
色んな年齢のクラスメートとグループワークやプレゼンテーションをしましたが、本当に対等なクラスメート、友達としておたがい接していましたね。
年上だから気をつかうことも、若いから子供扱いすることもなかったです。こういった毎日を過ごしていると自分の年齢なんて自然に忘れてしまいます。
年の差がすごいママ友たちのお話「ビッグ・リトル・ライズ」
去年、アマゾンプライムのドラマで視聴してお気に入りになりました。
2019年8月現在は第2シーズンがスターチャンネルで独占放送されているようです。
これはアメリカ、カリフォルニアのお金持ちが住むモントレー地域のママ友たちの話です。
ニコール・キッドマン、リーズ・ウィザースプーン、シェイリーン・ウッドリーが演じる仲良し3人組ママなんですが、パッと見た感じでもかなり年の差があります。彼女たちの子供はみんな6才の小学校1年生。
モントレーに引っ越してきたばかりのシェイリーン・ウッドリーは20代であからさまに若く、ニコール・キッドマンやリーズウィザースプーンが40代半ばぐらいの感じ。
ビッグ・リトル・ライズ シーズン1 DVD コンプリート・ボックス (3枚組)
もちろんドラマの中でお互いに年齢を明かすような場面はありません。
ウィキペディアで確認したら実年齢ではニコール・キッドマンとシェイリーン・ウッドリーは親子ほど年齢差があって(24歳ぐらい)驚きました。ニコール・キッドマンが50代とは驚きでした。
おそらく日本のドラマだったら、こんなに年齢差のあるママ友ストーリーは制作しないんじゃないでしょうか。
仮にあったとしても「親子ほど年齢差があるママたちの友情」ということを強調をして、特殊なケースとしてストーリーを作りそうな気がします。
アメリカでは「年齢?ナニソレ」みたいな感じで生きていけるのは確かです。日本もいつか「年齢が全ての社会」から脱却できるといいんですが...
悲報:留学後に日本で就職、転職を考えているならば年齢はとても重要です
留学後はフリーランスで海外ノマド生活をする、とか留学先で就職する、あるいは留学後に日本に帰国しても就職予定がない場合は年齢を気にする必要はありません。
留学できるか、できないかという問題なら何歳でもできますよと断定できるのですが、日本に帰国後に就職や転職活動をするとなると話は別です。
だれがなんと言おうと日本での求職活動は「若ければ若いほどいい」からです。
今は人手不足のため年齢が高くても就職しやすくなったといわれていますが、企業の本音は「若ければ若いほどいい」「同じスキルなら若い人優先」です。
30代以降で留学するなら、留学前から帰国後の求職活動の計画を綿密にたてておいたほうがいいでしょう。
現在のスキルと留学を組み合わせて、どのように企業にアピールするのかを考えながら現地での勉強内容(ビジネス英語、英語+ホテルマネージメント、英語+プログラミングなど)を決めるといいと思います。
すでに手堅いスキルを持っているのであれば英語のみ勉強というのもアリでしょうができれば英語プラスアルファで何かを学ぶプログラムに参加したほうが就職には有利かもしれません。
最後に、個人的な見解というかグチ
日本で就職においては若者が圧倒的に有利である状況は今後も変わらないと考えています。
少子高齢化が進み、人手不足だというのに政府と企業は「年齢の高い日本人」よりむしろ「若い外国人」の雇用へと舵を切っているからです。
わたし個人としては、雇用する側が「とにかく若い人求む!」ということならお好きにドーゾという感じ。
でも企業のトップがとにかく安く使える若い人ばかりを望んでいるような国が、今後はたして成長していけるんでしょうか。
今わたしはフリーランスとして仕事をしていますが、将来的には海外に出てノマドワーカーになりたいなぁと思い始めています。「年齢がすべて」の日本に嫌気がさしてきたからです。
残念ながら
「こんな日本社会を変えて、アメリカみたいに年齢を忘れられる社会をつくろう!」という情熱は持てません。
最後グチになってしまいましたが、留学を考えているひとは年齢なんて気にせずにトライしてほしいです。
例えば、フリーランスとして仕事をするようになった後のタイミングで留学するのもいいと思いますよ。
わたしが帰国した2001年とは違い、今は転職エージェントがたくさんあります。
留学してから正社員として仕事を希望する場合は、留学経験のある人専門のエージェントもあるようです。そういった機関を利用して、なるべくスムーズに求職活動ができるように工夫してみてくださいね。