本記事では高校時代の成績が普通かそれ以下だった人が、なるべく安くアメリカの4年制大学に正規留学する王道のルートを解説していきます。
成績が優秀な人であれば、民間や公的な奨学金もたくさんありますのでチャレンジしてみるといいと思います。最近は留学を希望する若者が減ってきているとのことなので、意外とスンナリ獲得できるかもしれません。
あくまで成績がトップクラスであった場合ですが…
ちなみにわたしは高校時代、普通以下の成績でした。特に理系の科目は赤点を連発していましたし、登校拒否ぎみで欠席日数も多かったです。
そのわたしが、これから解説する王道のルートで大学を卒業できるように奮闘した経験をもとに説明していきますね。
まず、入学に必要な最低ラインの英語力は日本で身につけながら公立短大(コミュニティーカレッジ)へ入学申請しよう。
コミュニティーカレッジは高校を卒業していれば基本入学できます。高校時代の成績に不安があるならいきなり4年制大学へ出願せずに、短大からスタートするのがベストです。
なんといっても4年制大学よりはずっと学費が安いんですよ。
そして
「高校ではそんなに成績が良くなかった」
「高卒でずっと仕事をしてきたが大学に入り直したくなった」
「4年制大学で勉強についていけず、退学して短大にはいりなおした」
といった様々なバックグラウンドの生徒たちがたくさん在籍しています。もちろん留学生もいます。
授業についてこられなくなる生徒が出てこないように教授がかなり親切に生徒の面倒をみてくれます。
基礎的なところから丁寧に授業を進めてくれるので、きちんと課題をこなしていればいい成績を取りやすいです。
わたしの場合、高校時代は中の下の成績で英語力がギリギリ入学できるレベル(TOEFL PBT500)で出願してアッサリと入学許可をもらいました。
語学学校に1期のみ通ってからコミュニティーカレッジに入学しよう。
わたしは予算の関係もあり、語学学校には通わず短大に直接入学しました。最初はコンピュータ・サイエンスや体育など英語力が高くなくてもついていけそうな科目をメインで取るようにしたものの、相当つらい思いをしました。
コミュニティーカレッジにはたいてい付属の語学学校があります。1タームだけでいいのでESLの授業を受講して現地の生活にもなれるようにしておいた方がいいです。
もし、付属の語学学校がない場合は入りたいコミュニティーカレッジの近くにある学校をさがしましょう。
まず語学学校からスタートすることをオススメする理由について下記の記事で詳しく説明してあります。↓
コミュニティカレッジの学費ですが、公立とはいえ州や立地条件によってバラバラです。
例えばアイダホとかアラバマはかなり安いですね。
基本的に州内に住んでいる地元の人と、州外からくる人、留学生は学費が倍ぐらい違ったりします。
州内の人なら年間3000ドルぐらい、州外や留学生は6000ドルぐらいという感じです。
人気のカリフォルニア州は州内の住民は1200ドルぐらいなのに留学生は8000ドル弱ぐらいの学費を要求されるようですね。
参考のWebサイトを貼っておきますので確認してくださいね。↓
https://www.communitycollegereview.com/
Community College Review HP
コミュニティーカレッジで優秀な成績を納めて4年制大学に編入しよう。
日本の高校であまり成績がパッとしなかった人でも、マジメに頑張ればAを取ることは難しくありません。教授はやる気のある生徒には手とり足とり勉強の手助けしてくれます。
通常アメリカの大学にはオフィスアワーという教授にクラスについて相談できる時間が週に何時間か設けられていて、その時間にオフィスを訪ねるとウェルカム!と両手を広げて満面の笑みで迎えてくれます…
例えば初めて履修したコンピューターサイエンスのクラスで、当時(1996年)パソコンなんて日本で触ったこともなかったわたしは実習でロクにコマンドを打ち込むこともできずぼうぜんとするしかありませんでした。
周りの生徒がなれた様子でカタカタキーボードを打っているのを絶望的な気分で見ていたことをハッキリと覚えています。
オフィスアワーに相談にいくと、
「日本からアメリカにひとりで来て勉強するなんて信じられない!外国語で授業についてくるのは大変だろう? 実習でできなかったところを今から一緒にやろう」
と隣で1時間以上もつきっきりで教えてくれました。
その後は授業や実習時にいつもわたしが理解できているか、ついていけているかそばに来て確認してくれるようになりました。
結果としてクイズ(小テスト)も中間、期末テストも実習もうまくいき成績はAマイナスでした。
一例としてコンピュータ・サイエンスのクラスについてエピソードをご紹介しましたが、他のどのクラスでも同じように教授には親切にしてもらえました。
多くの生徒があまり勉強が好きではないがとりあえず短大ぐらいは卒業しておいたほうが良いと考えているアメリカ人の生徒なんですね。
もちろん、わたしのように4年制大学への編入を狙っている人もいるんですがそれにしてはやる気が薄い印象を受けました。
そういった雰囲気なので、留学生がピュアーな感じで「一生懸命勉強していい成績を取りたいからヘルプミー」みたいな感じで相談すれば優しくしてくれるんだと思います。
参考までにわたしの短大での成績をチラ見せします↓
Englishのクラス(アメリカ人にとっての国語、文学)や社会学ではでA、Aマイナスを取れていますがGeology(地質学)でCプラスとコケていますね。
ちなみにCollege Algebra(代数幾何)のWはWithdraw(ドロップ)のことです。ドロップというのは履修取り消しという事ですね。
アメリカの大学ではクラスがスタートして3週間ぐらいまでの間で「やっぱりこのクラスはムリ辞めたい」と思ったらドロップすることができます。
大学への編入を考えている場合、GPAは3.5以上を目標にしたほうがいいんですがCマイナス以下の成績を取ったりするとGPAがぐっと下がってしまうんですよね。
なので悪いスコアを残さないようにドロップしたほうがいい場合があるんです。
教授はみんな親切なので相談すればいいよと先に解説しておきながら、何で数学は助けを求めずにドロップしてるんだと思われるかもしれません。
わたしは「嫌いなものをガマンできない」わがままな性格なもので、理系科目についてはどうしてもやる気になれなかったんですね。日本語で勉強していたときに平然と赤点を取っていたものを英語で頑張ってA取れるかっていうと無理でした。笑
逆に留学生にとってもアメリカ人にとっても難しいとされているEnglishのクラスではAを取ることができました。これは、もともと私が活字中毒で国語が得意だったからでしょう。本を読むのが嫌いなアメリカ人よりもいい成績をとることが可能だったわけです。
社会学や心理学でもAかAマイナスをキープできましたが、これらの科目に興味があり、勉強したいという情熱をもっていたからできたことですね。
編入時に大学の奨学金(学費半額、寮費免除など)を申請しよう。
4年制大学に編入するだけでなく、奨学金も狙うなら全てAかAマイナス、悪くてもBプラスを数科目取るぐらいにしておかないとダメでしょう。
わたしはこのコースには乗れませんでした。Cを2科目で、Bを3科目で取ってしまったからです。トータルのGPAは3.5を超えましたので編入には問題なかったですが奨学金をもらえるほど優秀ではなかったということですね。
奨学金の金額や種類は大学によって違います。学費を全額免除、半額免除、3分の1ぐらいの免除だったり寮費と食費を全額免除だったり。
わたしのように奨学金をもしとれなくても学内アルバイトで滞在費ぐらい稼ぐことは可能だと思います。ただし、4年制大学での勉強は短大以上にハードになるので人によってはその余裕はないでしょう。
よく言われている「アメリカの大学は入学は簡単だが卒業は難しい」というのは真実です。ぶっちゃけわたしは卒業までずっと余裕がなかったです。だからアルバイトも一切せずにほぼ勉強に没頭していました。
たまーに誘われてパーティやボランティア活動に参加したこともありましたが、基本的には来る日も来る日も朝から晩まで課題図書や文献を読み、レポートを書き、プレゼンの準備をし、テスト勉強にあけくれていました。
4年制大学(州立)の学費も州や立地条件で差があります。安いところで8000ドルぐらいから高いところはカリフォルニア大学バークリー校なんて4万ドル強もします。おそらく平均で1万5千ドルぐらいでしょうか。(2019年現在)
わたしが留学する時に大反対だった親を説得するのに
「東京の私立大学に入るより安くつくから」と説明したのを覚えています。
コミュニティカレッジが4000ドル弱、州立大学8000ドル強の学校に通い、車を持たずになるべく倹約して生活をしたので奨学金なしでもなんとか「東京の私立大学に通うより」安いコストで可能だったんです。
現在はアメリカの大学の学費が高騰していますが州を選ばなければ短大で5000ドルぐらい、大学で7000ドルぐらいのところもあり、まだまだ安くあげることが可能です。
正規留学を希望している人の参考になれば幸いです。事前にしっかりとリサーチするようにして下さいね。