結論から先にいいますと…
コールセンターの仕事は → キツイと思うかラクと思うかは人による、そして就業先の企業にもよる。エアコンのきいた部屋で座ってできる仕事なので肉体的にはラクです。なかにはジーンズなどカジュアルな服装で、お菓子やジュースを飲み食いしながらでもOKという会社もあるくらいです。
お金は稼げるか→ 基本的に稼げます。もちろん企業や内容によって時給には幅がありますが、たとえばシフトを稼げる時間帯(夜間)にしたり、残業するようにしたり、働く日数を増やしたりと自分の希望が通りやすいです。
なかなか安定した仕事がみつからず、不安な思いをしている人は一度コールセンターでの業務も考えてもらえたらなぁと思います。
わたしは派遣や契約社員として英語を使用する仕事をメインに働いてきましたが、実はコールセンターでの業務経験もあります。
たとえば派遣の英文事務や翻訳通訳を含む業務などは、とつぜんプロジェクトが中止になったりして契約終了となることがあるんです。
逆に終了と言われていたのに延長になったりもしますけどね💦
そして次の「英語力が必要」な仕事がなかなか決まらず、失業期間が長引きそうだと思った時にコールセンターの求人に軽い気持ちで応募しました。
仕事がみつかるまでのツナギのつもりだったはずなのに、意外と居心地がよくて3年ぐらい勤務しました。全く英語は使わなかったんですが、テクニカルサポートだったので時給もよく収入がかなり良かったのも大きかったです。
勤務時間が長かったせいで、派遣での翻訳や通訳業務よりぶっちゃけ稼いでました。
その後、翻訳通訳の世界に戻ったのですが、しばらくして国際送金のコールセンターでSV(スーパーバイザー)という仕事のオファーを頂いて2年間働きました。
英語で海外の銀行やシステムエンジニアとのやり取りが必要だったので、SVというよりほとんど通訳翻訳の仕事でしたが...
英語を使用しなかったとはいえ、テクニカルサポート3年の経験があったからオファーがあったんでしょうね。
ですので、英語エイゴと固執して仕事を選ばないで良かったなと今では思っています。
コールセンターでの仕事に興味はあるけど何かキツそう…という思い込んでいる人が割と多そうなので、実際に働いてどうだったかを語っていきます。
参考にしてもらえたら嬉しいです。
まず知っておきたいコールセンターでの仕事におけるマイナスポイント
肉体的にはラクなお仕事です、と冒頭で断定しました。
つまり精神的にはラクと言い難いところがあるという事です。
休憩時間を監視されている
コールセンターのオペレーターは、出勤したらまず自分のIDで電話にログインをしなければいけません。
いったんログインをすると、電話を受信して話をしている時間、保留時間がスーパーバイザーがモニタリングするPCに表示され、記録されています。
トイレなどで離席するときもオペレーターは電話をログアウトできません。トイレに行く時やお昼の休憩時は定められた番号を電話に入力してから席をはずします。
そのため管理者のPC上ではいつ、誰が何のために何分ぐらい離席しているかリアルタイムでわかるようになっています。
たぶんコールセンターという業界では、どこも同じようにオペレーターの行動を監視しているはずです。
昼休憩を1時間以上取るとかトイレに1日10回以上行くとか、極端なことをしなければ問題にはならないとはいえ、人によってはストレスになるでしょうね…。
対応内容を録音、モニタリングされて評価される
休憩時間だけではなく、電話での会話は録音されていて定期的にモニタリングされています。対応内容によって評価され、最悪時給を下げられたりすることも。
反対に評価されて時給が上がる可能性ももちろんありますが、人によっては常にパフォーマンスを監視されているというプレッシャーがなかなか辛く感じると思います。
お客様対応なのでクレームなど精神的に辛いこともある
接客業でのお仕事経験のある人ならわかると思いますが、世の中には本当に色んなひとがいます。
ときには信じられないようなコトで激高する人も…
そんな時に傷ついたり落ち込んでしまったりするタイプの人にとってはかなりしんどい仕事かもしれません。
わたしが実際にコールセンターで働いていた時は、電話の向こうでお客様が怒り狂ってわめいたりスゴんだりしても大して怖くありませんでした。
電話でお客様に
「お前はクビだ!社長に言っておくからな!」
「ふざけんな、死ね!」
とか色々と暴言をはかれたりもしましたが、
「かしこまりました」と冷静に答えたりしてました。
なんと言っても電話なので肉体的に危害を加えられるおそれがないからです。実際に対面での接客だったらかなりシンドいでしょうね。
コールセンターで働くメリット
たいていシフト申告制で自分の都合にあわせたスケジュールで働ける
会社側から「土日はなるべく入ってほしい」とか「午後からのシフトで」などリクエストはあるかもですが、基本的には自分の都合で時間帯や曜日を選択できます。
土日休み、平日9時から5時のような固定シフトのコールセンターもありますし、週に2-3日でもいいところもあります。
就業してある程度の期間が過ぎて、仕事ができると認められたオペレーターだと特にシフトの融通もきいてもらいやすいです。
コールセンターにとってはせっかく育てた"有能な"オペレーターに辞められたくないからです。
研修がしっかりしている。同期と仲良くなって助け合いながら成長できる
たいてい2週間から1ヶ月程度、じっくりと研修してもらえることが多いです。その間にグループワークや接客のロールプレイなんかもするわけで、人見知りが激しいひとであっても同期の仲間と自然に仲良くなれます。
もちろん、相性の悪い人とか苦手なタイプの人がいる可能性もありますが。(^_^;)
仲良くなれたら精神的に辛い時でも励まし合ったり仕事帰りに飲みに行ってストレス発散したりできていいですよ。
コールセンターは常に人手不足なので、年齢が高くなっても採用されやすい
とはいえ若い人しか採用しないところもあります。
求人広告に「10代20代が活躍中」とかわざわざ明記しているところや、ゲームやアプリのテクニカルサポートなどは中高年が応募しても望み薄だと考えたほうがいいでしょう。
いっぽうで中年以上の年齢層のお客様に、ていねいににゆっくりと説明することが求められる金融や保険関連のコールセンターは年齢が高めでも採用される率が高くなります。
注意点:コールセンターのオペレーターの仕事は受電(受付、サポート)と発信(セールス)があります。選ぶべきは受電です。
うまくできれば発信(案内、セールス)の方が時給はいいですが、多分ほぼうまくいきません。
よく電話発信の求人でみかける「インセンティブあり」というのが、セールストークでお客様に何かが売れた時にもらえるボーナスみたいなものです。
わたしはセールスの電話がかかってくるとイラッとします。忙しい時やストレスがたまってる時なんかだと特にヽ(`Д´)ノ
そもそも見知らぬ人が電話をかけてきて、こちらが求めてもいないのに商品やサービスの紹介をぺらぺらしゃべりまくるって非常識きわまりないと思うんですが。
もしあなたがセールスの電話をなんとも思わない、良さそうなものなら勧められるままに購入することもあるという人であれば、発信の仕事に苦痛はあまり感じないかもしれませんね。
ただし発信の仕事では時給の幅が広めです。たとえば1200円から2000円とかですね。
セールスがあまり成功しない状態だと時給は最低金額のままになるので、時給が一定の受信のオペレーターの方が安定した収入を確保できます。
それにセールスの成績が悪いとプレッシャーをかけられて辛くなるんじゃないでしょうか。
そんな訳で、わたしのオススメは受信のオペレーターです。
受信の中でも時給が良いのはテクニカルサポート、ヘルプデスク。いっぽうで対応の難易度が低めの通信販売の受付などは時給が低めに設定されている場合が多いです。
時給が高いほうがいいならテクニカルサポート系がイチ押しですね。最初は手探り状態ですが、だんだんと知識が身について応用できるようになるのも楽しいです。
どちらかといえば知識の暗記より柔軟な応用力が求められるので、向き不向きはあると思いますが。
ただテクニカルサポートだと、たいていお客様はトラブルに見舞われていて解決できれば感謝され、できなければ怒られます。すんなり問題解決まで案内できないことが頻繁にあるので、ある程度の精神力が必要になってきます。
私の経験からいえば、電話に出たとたんに最初から激怒しているお客様が多かったです(笑)
ネットに接続できない=オンラインゲームができない、株の取引ができない、ネットショッピングができない
↑の状況になるともう耐えられない、という人がいっぱいいることがわかりました。(^_^;)
逆にすぐに接続できるようなサポートができたら感激され、絶賛されますけどね。
いっぽうで通信販売の受付だと、覚えることはそれほどないですが対応件数(1時間に10件以上とか)を求められるかもしれません。
次から次へとめまぐるしく電話を取り続けることが苦にならない人むけですね。時給は低めですが精神的ストレスはたぶんテクニカルサポートより少ないです。
ということで今回はコールセンターの仕事について経験もまじえながら解説しました。